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| 私たちはコーディネーターのマセドさんの会社の大きな船に乗り込んだ。この船にはそれぞれの部屋とコックさんがついていて、ちゃんとシャワーもトイレもある。今日から約一週間、私たちはこの船で生活するのだ。船はダッカを離れ、カンジス川をどんどん下っていく。 |
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| 目的地は人喰い虎が居る森、シュンドルボン。シュンドルボンは世界遺産にも登録されていて、世界最大のマングローブ林があり、絶滅種のロイヤルベンガルタイガーをはじめ、様々な希少動物が生息する森なのだ。 |
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| 何故、そんな恐ろしげ所に行くかというと…実は虎に襲われる危険を顧みず、その森へと入ってゆく猛者がいる。通称「ハニーハンター」彼らはシュンドルボンの森の近くに住み、命がけで蜂蜜をとりに行くのという! |
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| 一歩ごとズブズブを沈む感じで、何度もすべって転びながら何とか歩く。村の人たちにつれられて長老宅へ。長老さんはツルのようにカクシャクとしたおじいさんだった。「ハニーハンターのお仕事について教えて下さい」と言うとおじいさんは頷き「2ヶ月前、蜂蜜を採りに森に入った息子が、虎に襲われて死んだんじゃ」 |
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| …え、えええ!ワタシはなんて言っていいのかわからずオロオロしてしまった。長老さんは「この子が息子の忘れ形見の孫じゃよ」と小さな女の子をヒザに乗せた。 |
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| 「ハニーハンターは命がけ」とは聞いていたケド…実際の話、背筋が寒くなった。長老は村の若者を呼びだし、服を脱ぐように言った。その若者のあらわになった背中や胸には、大きな爪痕のようなキズが生々しく残っていた! |
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| 「俺の上に虎が乗ったんだ!もうダメかと思った時、そばに木の枝がある事に気付いて、それで虎の顔を思いきり叩いて、虎が顔を背けたスキに逃げたんだ」とその時の事を語ってくれた。長老は十五歳の時にはじめてハニーハンターとしいて森へ行き、目の前で自分の伯父さんが虎に喰い殺されるのを見たという…。 |
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| ワタシも撮影隊の皆さんも口をつぐみ、それらの話を淡々と聞くことしかできない。ワタシが「何故そんな危険をおかしてまで蜂蜜をとらねばならないんですか?」と聞くと長老は「生活のためだ」とキッパリ言った。 |
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| 「この村は年に数回しかとれない蜂蜜の売り上げで生計を保っているのじゃ」過酷な自然の中、人間が生きていくのは本当に大変なんだ…頭ではわかっていても、強く体感したのはこの時が初めてかもしれない。 |
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| それからハンターの人たちとの打ち合わせなどをしつつ、船上生活が続き…いよいよ蜂蜜解禁日(森林事務所から蜂蜜採りの許可がおりる日)がやってきた!私たちもハニーハンターの人達(15人位)と一緒に舟に乗り込み、ジャングルへと向かう。 |
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| 長老さんが指示した場所に舟をつけ、いざ上陸!! 一応今回は私たちの安全のため、銃を持った警護の方が付いてきてくれるのだが…やっぱりコワイィ〜!ワタシは長老さんの後ろにピッタリくっついて歩いていった。すると突然、長老さんの動きがピタッと止った…。そして彼は先へ進もうとする若者たちを強い口調で呼び止めた…! |
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