女性達は3人ずつのグループでお金を借りる。そしてその返済方法を皆で考えるのだ。ある人は借りたお金で牛を買い、牛乳を売って稼ぎを得る。又ある人は携帯電話を買って、それをレンタルしてお金を得る…というように。
3人ずつのグループの中で、もし一人が思うように稼ぎが得られず、期日までに返済できない時には、残りの二人がそれを埋め合わせて返済する。奥さんたちは仲間に迷惑をかけまいと、又、自分の家族を守るために必死なのだ。皆さんに「経済的に助かった事以外にグラミン銀行の会に入ってよかった事は何ですか?」と質問した。
すると「名前が書けるようになった事」「人に存在をみとめてもらえるようになった事」「お金をかりれるのは女性だけ。だから今までよりも夫や家族が自分達を大事にしてくれるようになった」「仲間ができた事」などがあった。
ある女性はずっと夫の暴力に悩まされていたという。バングラデシュはもともと男尊女卑の歴史があって、女性はすごく虐げられていたのだ。
しかし、グラミンに入るようになって奥さんがいないとお金を借りることが出来ないので、夫達も奥さんを大事にするようになったという。それでも暴力をふるわれた女性がいた場合には組合の女性達が全員でその夫に抗議する。今ではこの村の女性達はみんなご主人と仲良くやっているのだそうだ♪
後日、このグラミン銀行を最初に思いつき、実行に移したグラミン銀行創始者、ムハンマド・ユヌスさんにお会いすることができた。ユヌス先生はもともと大学の経済学の教授だった方。ワタシは村の女性達に会ってきた事、その皆がグラミン銀行にものすごく感謝している事を伝えた。
そして「なぜ貧しい人、それも女性に融資しようと思われたのですか?」と尋ねた。ユヌス先生はおっしゃった。「私が学んできた欧米の経済学は、この国では何の役にも立たなかった。貧しい人々がどんどん増え、目の前で死んでゆく様を見過ごす事ができず、この人々を救うにはどうしたらいいのかと考えたのです。
そして何度も試行錯誤を繰り返しました。はじめは貧しい男性にお金を貸していたのですが、男性は「一発当ててやろう」的な発想で無謀な賭事をしたりするケースが多く、返済率もとても低かったのです。しかし女性なら…女性はまず「自分の子供を守る」事を考え、お金を慎重に使うのではないかと考えたのです。
そしてその考えは当たっていました。…ですがこの国は男尊女卑の考えが根強く「女性がお金に触る事」が認められたのはごく最近なのです。
しかしこのマイクロクレジットのシステムが定着しつつある事で、この国は貧しさと闘う事が出来るようになったのです…!私の夢は子供たちに「貧しさって何?」と聞かれた時「それは博物館に行かないと見られない、過去の事だよ」と答える事ができる日が来る事です」と語っていらした。
本当に素晴らしい方だ!この方はたくさんの人の命を救い、そしてたくさんの虐げられてきた女性達を救い上げたのだ。私はバングラデシュの、あのカレーを食べさせてくれたお母さんをはじめ、ハツラツとして、真剣だった村の女性達、
そして会ってはないけれどバングラだけではなく、貧困にあえぐたくさんの人たちが元気でちゃんと食事できて、幸せに暮らせる社会になったらいいなぁと心から思います。ユヌス先生、これからもどうぞ頑張って下さい!!