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| 今回バングラデシュを取材するにあたって、一つの大きなテーマだったのが「グラミン銀行」。グラミン銀行とは無担保で貧しい女性にお金を貸し出し、返済の方法を学ばせるというシステムなのだ。これによりバングラデシュの多くの貧しい人々が助かったという。 |
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その特徴は
(1)銀行が村まで来てくれる
(バングラデシュではイスラムの教えにより女性は村の外へは出られない)
(2)少ない金額を女性のみに貸し出す
(3)返済方法の知識や技術について教えてくれる
(確実にもうけが得られる商売の方法を女性たちに教える) |
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| このシステムはマイクロクレジットと呼ばれ、これによって貧しい人の割合が飛躍的に減った事から、現在では世界中に注目され、アメリカなど先進国を含む60カ国で実施されているという。 |
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| グラミン銀行のシステムを実施している村を訪ねてお話を聞いてみようという事になり、会員の女性にお会いすることに。彼女は35歳の主婦。 |
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| こんにちはと彼女に挨拶すると、まだインタビューのセッティングもなにもしていないのに、ワタシの手を引っ張って自分の家へ招き入れてくれた。そして「見て見て!この家も家具も、すべてグラミン銀行のおかげで買う事ができたのよ!」と嬉しそうに話しはじめた。 |
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| 「ワタシは学校にも行けず13歳でお嫁に来たの。その頃ウチは本当に貧しくて、誰もが私たちに冷たかったわ。毎日高利貸にお金を借り、働いてなんとか利子を返すのに精一杯。食事も3食なんて食べられなかった。 |
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| でもグラミン銀行がこの村に来て、私にお金と知識を与えてくれたの!私たちは“お金を借りてそれを元手に布を仕入れてそれを売る”という商売の方法を得ることができたの。そして今ではその儲けで毎日ちゃんと食事ができるし、私の4人の子供達は皆、学校に行くことができるようになったのよ!」 |
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| そして彼女はノートを持ってきて「見ててね」と言ってペンを力強くぎゅっと握ると、ゆっくり、ゆっくり、文字を1文字ずつを確かめるように書いていき、書き終えるとワタシを見てニッコリして「見て!自分の名前がこういう字だという事も教えてもらったの。このサインをして私が家族の為にお金を借りることができるのよ」と言った。 |
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| この時…ワタシは鼻の奥がジンワリと熱くなり、涙が出そうになったのをガマンした。「あなた達に伝えたいの。私たちがこんなに良い生活ができるよになったのはすべてグラミン銀行のおかげなのよ」彼女は目をうるませてこう言った。 |
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| 段取りとかインタビューとか、そんな事で聞き出せた言葉じゃない。テレビだからなんて事は全く関係無く、彼女は一人の人間としてワタシにただ、これまでの事を伝えたかったんだ…。ワタシは胸がいっぱいになった。 |
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| 「もちろんグラミン銀行のおかげもあると思うけど、やっぱりお母さんが頑張ったからですよ。お母さんが頑張ってご家族を助けたんですヨ!」とワタシはお母さんに言った。すると彼女はワタシの手をとりニッコリと笑って「今夜、ウチに泊まっていきなさい!」と言ってくれた。 |
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